南行き(グレイプバインライブレポ)

金曜日, 7月 7th, 2000

 さる6月1日、グレイプバインのライブを見に行ってきました。場所は名古屋ダイアモンドホールです。おもえば、ファーストアルバムの「退屈の花」を、某友人に「そそのかされて」しかも「格安で」「初回限定版を」「GEOで!」買ってから、わたしとバインとのつきあいが始まったといえるでしょう。
 当時は、僕の中ではまさにスピッツ一色で、グレイプバインなんて、という思いもありました。しかし、Lifetimeが発売され、そしてHereが発売されるにいたり、次第にバインを聞くようにもなりました。Hereを初めて聞いたときの、あの衝撃は忘れることはできませんね。そう、1曲目の「想うということ」ですよ。
 今回のライブは、その「想うということ」から始まりました。正直言って、アルバムを初めて聴いた時のような衝撃はありませんでした。でも、ね、なんというか、好きです、という感じでした。
 僕はこれまで、あまりライブに行ったことはありません。それだからなのでしょうか。ものすごく考えることが多くて、こんなに考えたライブは初めてでした。なにを考えたか。それは、自分のバンドのこともそう。亀ちゃんの頭もそう。なんだかよく動く西川さんをみて、「でも田村の方がよく動くな」と思ったり。リーダーって、結構若く見えるな、とか。なんでみんな関西弁を話すんやろ?とか。
 そんなどうでもいいことから、真剣に考えなくてはならないことまで、ぐるぐると頭の中を巡っていました。なぜ、こんなに考えるのか、と考えたくらいです。(堂々巡りともいう)
 途中、ふっと思考がとぎれ、田中君の声が頭に響いてきました。どの曲かは忘れてしまったのですが、なんだか涙が出そうになりました。最近涙もろくなったなぁ、と感じてはいますけど、それもちょっと関係有るのかしら?いや、純粋に、言葉に、そのメロディーに、魅せられた結果なのかもしれない。となりにいた某友人はだーだー泣いていましたが。
 そのあとは、あまり覚えていません。亀ちゃんの投げた「犬の食べ物」ほしかったなぁ。田中君の投げたTシャツで、ちょうど円を書くように人が倒れていった様は圧巻でした。ちょっと上の席からみていたので、その様子がよくわかったのです。リーダー、おにぎり投げたよ。とった人、そのおにぎりどうするんだろうか?もったいなくて食べられないよ、などと言っている間に、かびかびになりそうです。冷凍保存しとく?
 このライブが終わったあと、僕はグレイプバインをよく聞くようになりました。そしてそこに、自分のバンドの姿をも重ね合わせていることが多くなりました。