この日,松本まで行ってある演奏会を見てきた.Dolceというブラスバンドの演奏会だ.吹奏楽やオーケストラの演奏会は経験があるが,ブラスバンドははじめて.結構わくわくしていた.
会場は松本市音楽文化ホール「ザ・ハーモニーホール」というところである.岐阜の田舎ホールに比べると,非常に心地よい空間である.名古屋の芸文ほどではないにせよ,しっとりと落ち着いていて,天井も高く,舞台と客席が一体になる,そんな感じのホールである.
松本市は音楽が盛んと聞いたが,それを感じさせるだけの熱気あふれる会場.子どもたちが異様に多い.誰ぞ先生でも出ているのか?話を聞くと,どうやらDolceのメンバーが音楽を教えていろいろ各地を回っていて,その結果らしい.
さて演奏だが,はっきり言ってブラボーである.これまでいくつか演奏会を聞きに行って,よかったなぁと思えるものはあまりなかった.だいたいげんなりして帰ることが多かったのだが,今回は全然違った.「楽器をならすとはこういうことか」とか,「これが超絶技巧といわれるものか」など,見た目(?)も音楽もすごく楽しめた.なんであれほどの実力を持った人がごろごろしているんだろう?松本恐るべし.あ,でも共演したConch-shell Bandのpercはちょっと頂けない感じだった.
今回の演奏会のメインはやはりパイプオルガンとの共演だろう.しかしちなが一番心を動かされた演奏は,Dolceの2曲目のカンタベリー・コラールである.知っている曲だからよけいそうだったのかもしれないが,とにかくすごい心が揺れた.演奏を聴いて泣きそうになったのは生まれて初めてだ.In Desの音の響きだからそうなったのか,ホールの鳴りに身を任せたからそうなったのかはわからない.しかも曲の冒頭部分は眠かったのに・・・
いやー,久しぶりに音楽を聴いて良かったと思える演奏会だった.ちなみにこの日は,昼はそばを食べ,夜は諏訪湖で温泉&うなぎ&ホタル.来年もまたこよう.なんてったって涼しいし.ところで,愛知県にはまだブラスバンドは結成されていないそうだ.残念.