行政刷新会議に思う(英語とICT編)

金曜日, 11月 13th, 2009

11日に行われた行政刷新会議で,いくつかの事業が廃止・縮小されているが,その中に「英語教育改革総合プラン」と「学校ICT活用推進事業」が含まれている(資料はこちら).ちなみに,それぞれの事業については当日の配付資料(午後の部13午後の部14)に概要が記載されている.

評価コメントについて,一部に「税金をかけなければよい」とか「そもそも英語教育は・・・ICTは・・・」いう多少乱暴なコメントが見られる.もちろん彼らは専門家ではないし,時間もない中でのコメントなので仕方ないかもしれない.

英語教育については,「英語の小学校への導入」の是非まで問われている気もするが,会議ではそこまで踏み込んで議論できるはずもない.この点はきちんと議論を重ねる必要があると思う.もちろんICTについても同様なのだと思うが,このあたりをきちんと理論的に説明できる役人(あるいは政治家)がいれば,日本の教育も多少良い方向に向かうと思う.つまり,一部はトップダウンできっちりと行う必要があるということだ.トップダウンで全国一律というのが日本の教育の悪いところだと言われているが,それはまた逆に長所でもあると思っている.変に各学校とか自治体に任せると,ばらばらになってしまい,それこそ「日本的equity」が崩壊してしまう危険性もある.

ICTについてはなかなか難しいところで,効果がしっかり出てから導入,というのもわかるし,いやいや,まずは環境を整えてからだ(そうしないと結局使われなくなる)という意見も分かる.要するに卵が先か,鶏が先か,という話だ.個人的には,教室の黒板をまずホワイトボードに替えるところから始めてはどうかと思う.

  • チョークの粉がでないので,ハウスダストのアレルギーを持つ子にもやさしい(これって,あまり言われていないようだけど,私はかなり苦労した)→もちろん教室内のPCにもやさしい
  • スクリーンの代わりになる

それでその後,コンパクトなプロジェクタをいつでも利用できるようにして,そして(景気が回復してきたらw)徐々に電子黒板に移行する,そういうプランはどうだろう?

電子黒板はアメリカ・カナダでは結構利用されているようで,ある先生などは毎日使ってると言っていた.ただ,日本と違った授業形態(生徒が教室を動く)なので,そのあたりは割り引いて考えないと.ただ,導入台数が少なくて使えない,使ったことないから今後も使わない,なんていう声も聞こえてはくるのだけどね.