Archive for the ‘雑感’ Category

おかえりなさい,おにいちゃん

水曜日, 9月 13th, 2006

<前回までのあらすじ>
秋葉原のメイドカフェを目指したが,画商の姉さんやシスター違いなど幾多の困難が待ち受けていた.


 噂のシスターカフェを出た後,ちなは非常に落ち込んでいた.そもそもここはどこだ?人が歩いていない.このあたりはいわゆる萌え空間ではなさそうだ.悪い後輩の一言「Laoxを目指せ」これだけを合い言葉に,もう一度駅の方に戻ってみた.まだしばらく滞在時間はあるはずだ...
・・・
 いやー,最近はこんなゲームが出てるのか・・・ダ・カーポIIって何?・・・お,ここはビデオゲームのフロアか!オタクらしき普通の青年が平日なのにゲームに興じておるな.・・・最近は涼宮ハルヒなるものが人気なのか・・・ここはガンプラがいっぱいだ.
 などと,すっかり通常の店舗を見学してしまった.まあアキバだからこれもいいよね.と思っていると,「秋葉原無料案内所」というところがあった(ゲーマーズ本店の前).メイドさんがひとりぽつんと座っている.1度目は素通り(だって恥ずかしいし).ぐるっと回って2度目に声をかけ,アキバマップをもらった.これでやっと,自分のいる場所と,ほかにどんな場所があるのか知ることができる.よくRPGゲームで,地図なしでやるととんでもないところに行ったりするけど,今の自分はまさしくその状態からやっと脱出できた!という喜びで一杯である.
 さてさて,地図をのぞき込むと,一番上の目立つ場所に「妹系カフェ」の文字が!ご丁寧にも「お帰り お兄ちゃん お姉ちゃん」などと書かれている.しかも「世界唯一の妹系カフェ」なんだって.Pash Cafe nagomiという名前で,ウェブサイトもあるようだ.今日の日テレ系「Gの嵐」という番組でも取り上げられるらしい.結構テレビでも有名なカフェなんだって.
 これはいくしかないでしょ!と考え,さっそく向かう.途中道に迷ったけど(やっぱりか・・・)それでも何とかたどりついた.
↓ここが正面から見た感じ.某ビルの2階にそのカフェはあった.
DSCF3569web.jpg
 中に入ってみる.「お帰りなさい,お兄ちゃん」の声.あぁ,今自分はまさにここに帰ってきたのだ.幾多の苦難を乗り越え,帰り着いた場所.みればちょっとかわいらしい格好をしたまあまあかわいい子.そんな子に案内されて,カウンターへ.喫煙席はカウンターなのだ.そしてカウンターはどちらかというと全体から隔離されているのだけど.
 妹が注文を取りに来る.「何にする?」すでにシスターカフェでオムライスを食してしまっていたので,しかたなくアイスコーヒーを注文.あとから思ったのだが,もっとメニューをしっかり見ておけば良かった.どうも「妹とゲームする」なんてのもあるみたいで,席に座っていた男が妹とUNOをやっていた.壁にはいろんなメニューも張ってあるし.
 店内には結構客がいる.男も女もいる.意外とはやっているみたい.BGMは何かのエロゲみたいな変な曲だし(しかも目の前に置いてあるラジカセから).オタクみたいなのもいて,どうもDSをやっているようだ.さすがアキバのカフェである.
 妹がコーヒーを持ってくる.「シロップとかいる?」おー,いわゆるタメ口だ.さすが妹.ところがその後,妹がちなにからんでくることはなかった.もっと濃厚な?ものを想像していたのだが,そうではないらしい.たかがコーヒー1杯の客にそこまでサービスできないと言うことなのだろう.
 まったりとそれでいてなんとなく寂しい時間を過ごした後,会計をお願いする.なんと秋葉マップを持っていると「妹とじゃんけんして勝ったら100円引き」というサービスがあるので,さっそく,先ほどとは別の妹とじゃんけんをする.勝った.中途半端に喜んでしまった.
 お金を払って,「いってらっしゃい」の声を聞きながら店を出た.
 いやー,秋葉原のカフェってなかなかいいもんだ.次こそは「メイド」カフェに行ってみたいものだ.最近はメイドのフットケアとかもあるみたいで,一大ムーブメントになっているのを実感する.
 しかし,よくよく考えてみるとあこぎな商売だ.タメ口きいてフリフリの服を着ていれば,ちょっと高めのコーヒー代をとれるのだから.シスターカフェに至ってはただのコスプレ喫茶だし.まあコスプレとかそういうものに付加価値が生まれる時代なのだなぁと思った.
 そしてあれを「萌え〜」とか言ってるのはやっぱりおかしいと思う.女の子が手当たり次第に「かわいぃ〜」を連発してるのとそれほど変わらないだろう.ちなが「萌え〜」を聞き始めた頃と比べると,いわゆる「インフレ」というやつで,言葉の持つ重みが少なくなってきているのだなぁと思う.やっぱり萌えは2次元に限る.うん.昔からアニメが実写になると少なからず違和感を抱いていたが,その違和感がまさにいま感じている違和感と同じなのかもしれない.
 ほら,昔近所のヨーカドーで「ガンダムショー」があったとき,シャア(でもかぶりもの)とガンダムが同じ大きさでげんなりしたあの感覚だよ.わかるかい?
 そういう意味では,人間の想像力ってすごいんだな,と思う.3次元はあまりに生々しいが,2次元ではそれがなくなり,人の想像力の中でキャラが生きてくる.あれ?そうすると一番萌えなのは「小説」(1次元??)になってしまうか・・・

オー・マイ・シスター

日曜日, 9月 10th, 2006

<前回のあらすじ>
秋葉原のメイドカフェに行こうとしたけど,絵のお姉さんにつかまり,貴重な時間を無駄にする.


・・・
 さてさて,画商を出たのはすでに午後1時を回った時間であった.お腹もすいたし,それよりもなによりもメイドカフェで過ごす時間が減ってしまったのがとても残念である.とりあえず適当に歩けば何かあるかもしれないと思ったが,ここでふと先ほどもらったチラシのことを思い出す.
 「おにいちゃんおねえちゃんお帰りなさい!」という台詞が頭の中にこだまする.
 やっぱりここにいかねばなるまい.情報収集している暇はないのだ.というわけで,チラシの地図を,はずかしいのでこっそり見ながら目的地へ.ところが,どうも様子が変だ.周りは工場っぽいところだし,人がそもそも歩いていないし.でも一応「Key Coffee」の看板は出ているなぁ.
↓現場の写真
keycoffe.jpg
 とにかく入ってみよう.うん.かなり緊張したが,ドアをぎいと開けて中に入ってみた.すると,ドアの前には二人の店員が立っており,「いらっしゃいませ,なんとかかんとか・・・(聞き取り不能)」と一人がちなに話しかけてきた.もっと明るく「お帰りなさい」とくるかと思っていたのだが,その期待とはかなり違ったこと,そして何よりも店の雰囲気がなんだか「いもうと」っぽくないことにかなり動揺しており,店員が何を言っているのか聞き取れなかったのだ.それ以上に,「キミたちはいわゆる『イモウト』というやつなのか?」と問いかけたくなる見かけの店員たち.このときのちなは,端から見るとかなり怪しい動きをしていたはずだ.
 気を取り直して,現実に戻る.店員は,喫煙席にするか禁煙席に座るか聞いてきた.とりあえず喫煙席をお願いする.まわりには客は一人もいない.壁を見ると,「ドンペリを入れてくれたお客様には,シスターたちがゴスペルソングをサービス」などと書かれている.案内された席に座り,メニューをもらう.メニューは至って普通.あまり高いものもどうかと思い,定番のオムライスを頼むことにした.
 そしてここでひらめいた.ここには「いもうと」は存在しないのではないか?そして五感をフル活用?して考えてみた.そうだ,シスターというのはいわゆる「聖職者」のことじゃなかろうか?そうだ,服を見てもそうだし,ゴスペルなんて教会で歌うものだ.あわててチラシを見る.十字架だ.十字架を首からさげた「いもうと」がいる・・・・
↓これがチラシ
sisterscafeweb.jpg
 ちなは完全に間違えていたのだ・・・シスター違いだったのだ.ああ,なんということか.しかしここで動揺してはいけない.ちょっと落ち着くためにたばこを取り出した.するとシスターの内の一人がすっと寄ってきて,マッチで火を付けてくれた.ちょっとうれしかったが,マッチのすり方が心許ない.なんどか失敗してたし.
 ここは地下にも部屋があるようで,そこは禁煙室になっている様子.そこから親子連れとおぼしき若い女性と中年の女性が出てきた.自分以外に客がいたことに安堵する.しかし喫煙室は,厨房のすぐ横にあり,そこではシスターたちが待機しているのでとても居心地が悪い.しかも彼らは普通に会話を交わしている.これじゃあただのコスプレ喫茶じゃん.次第に「メイドカフェ」というものに対するあこがれが消えていくのがわかった.
 ところで,出てきたオムライスだが,何の変哲もない普通のオムライスだった.ケチャップで十字架でも書いてあればおもしろかったのに.結局ちなはシスターと厨房にいる兄ちゃんとの会話をBGMにしながら,黙々とオムライスを平らげたのであった.そして食後の一服もせず,いそいそと店を出てしまった.
 こうして,ちなのメイドカフェ(じゃないけど)初体験は,ほろ苦い思い出となったのであった.よく考えれば最初にチラシをもらったときに,着ている服に気づくべきだったのかもしれない.
↓こんな格好の子がチラシを配っていた.
systerateki.jpg
 ちなみに,今回行ったのは「セントグレースコート」というカフェである.みなさんも一度行ってみてはいかがだろうか.

腰痛

土曜日, 9月 9th, 2006

なぜか先週から腰痛.今日整骨院に行ってきた.しかし直らない.なんでだろう?
アキバシリーズはもう少しお待ちください.腰が痛いので執筆が進んでおりませぬ(笑)

秋葉原に行ってきた

木曜日, 9月 7th, 2006

 ずっと興味はあったものの,なかなか行けなかった場所.アキバこと秋葉原(アキバと書くとなんか知り合いみたいでやだ).今回悪い後輩の薦めもあり,行ってみることにした.今回のお目当ては「メイドカフェ」である.
 以前にも秋葉原には行ったことがある.しかしそのときは,どこに何があるかよく分からないまま,適当に電気屋を見て(しかも時間もあまりなかったし)帰ってきてしまった.今回は少なくとも3時間程度はいられるだろう.意気揚々と駅のホームに降り立った.
・・・・ここで困った.はて,どの出口から出ればよいのか?電気街口,中央改札口,昭和通り口と3つも出口がある(写真参照).
DSCF3564_law.jpg
 よく分からなかったので,ずーっと歩いて昭和通り口から出ることにした.荷物が多かったので,出たところにコインロッカーでもないかな,と思ってうろうろしたが見つからない.仕方なくどこどこあるいていくと,なんと中央改札口へ来てしまった.しかしここのコインロッカーも全部使用中・・・結局,電気街口へ抜ける通路の途中にあるコインロッカーを使用した.しかも万札しか持ってなくて,近くのコンビニで両替してもらう羽目に・・・
 さて,意気揚々と歩きだす.さっそくメイド姿っぽい人がビラを配っている.もらうにはもらったのだが,恥ずかしいのであとでこっそり見ようと思い,いそいそと鞄の中にしまった.そのときちょろっと「シスター」の文字が.おぉ,「おにいちゃん」とか「おねえちゃん」とか呼ばれるあの禁断の地が・・・と興奮を抑えられずにはいられない.さっそく向かおうと思ったが,まだまだ情報収集をせねば,と思い,配っているものは何でももらおうと思った矢先のことだった.
 絵はがきを配っているお姉さんがいて,それを何の躊躇もなくうけとったところ,「せっかくなので中で絵を見ていってください.ギャラリーみたいなものなので」と言われ,店内に連れ込まれてしまったのだ.しかもなぜか名前と住所と電話番号を書かされた.まあギャラリーだからな,と思い,そそくさと2階に上がると,なんか下から別のお姉さんが来て,いろいろと説明を始めたのだ.はじめは親切でやってくれてるのかと思ったのだが,よくよく店内を見ると,みな同じように説明を受けている.そしてその説明は,どれも判で押したように同じ説明であった.
 ここに飾ってある絵は,シルクなんとかという複製品で,1作品60−150万くらいする.いわゆる悪徳商売ではなさそうなのだが,いかんせん絵には全く興味のないちなには無用の長物.しかし元来の好奇心(かつては某新興宗教施設に潜入したこともある)には勝てず,いろいろと質問をしたり,お姉さんの話を聞いたり,うちはローンは組まんのじゃなどとお話をしていた.お姉さんがかわいかったし,音楽やってたし,好みの絵が同じ(おそらくこのあたりはうさんくさいのだけど,彼女を信じよう)だったし,まあいいかと思って話をしていたのだ.
 気づけば1時間以上が経過していた.ここで勇気を振り絞り,お姉さんに「絵は買わない」と伝えることができた(何で今頃・・・).もっと早く言えば良かったなぁ.しかし失われた時間は戻ることもなく,初めてのメイドカフェツアーには早くも暗雲がたれ込めてきていたのであった.
 長くなったので次回に続く.ちなみに,ちなが時間をロスしてしまったのはここ.あえて名前は出さないけど.秋葉原マップの「絵を売ってるお店1」にも記事があったのでついでにリンクしておこう.

原稿書きはつらいよ

金曜日, 9月 1st, 2006

 明日から久しぶりに名古屋に戻るって言うのに,学会発表の原稿が書けなくてこんな時間まで奮闘している.まさに夏休みの宿題をやり忘れて,必死でがんばっている小中学生諸君のようだ・・・
 まあ昔からちなはそのパターンだったので今更驚くほどのものでもない.そういえば高校になるとよりたちが悪くなり,宿題をやらないままで学校に行ってた.いや,これでも休みのはじめのうちはちょこっとやっていたんだけどな.気づいたら夏休みが終わってるんだもん.もちろん授業中先生に怒られて,立たされたりしたけど.
 そう,〆切がなければ原稿など書けないのだ.わっはっは.
 ちょっと疲れてきて現実逃避気味のちなであった.